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ジャンヌ速報 のび太「……しずかちゃんのいない世界に」2

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のび太「……しずかちゃんのいない世界に」2 




1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/12/11(木) 21:10:59.37 ID:uIUPCcy70

とにかく僕らは建物の中に入って、ドラミちゃんの話を聞くことにした。
神成さんが通したのはかつての音楽室だった。壁に、ベートーベンやシューベルトの顔絵が並ぶ。

ドラミ「あたし、ヘンデル好きよ」

神成「私はパッヘルベルだな。先生はどうだ?」

先生「うーむ……悩むが、バッハ……かな?」

ドラミ「何が一番好き?」

先生「カンタータ147番」


主よ、人の望みの喜びよ。


僕の隣で、ドラえもんがそうつぶやいた。





のび太「……しずかちゃんのいない世界に」1
http://newsvipblog.blog57.fc2.com/blog-entry-1099.html




3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/12/11(木) 21:15:55.59 ID:uIUPCcy70
神成「せっかく音楽室にいるんだ。何か音楽でもかけようじゃないか、先生」

先生「そうだな。何かリクエストは……」

ドラミ「先生の趣味で良いわよ。でも、あんまりうるさい曲はだめよ。話が出来る程度の、ね」

微笑みながら、ドラミちゃんは言った。

先生はドラミちゃんに向かって微かに笑い、部屋の奥に消えていった。
そしてしばらくして、スピーカーからメロディが流れ始めた。

僕はこの曲を知っていた。

のび太「Let It Be……」

the beatlsの、Let It Be。
ピアノの静かなイントロから始まる、ポールマッカートニーの傑作。


ドラミ「なかなかいいチョイスじゃない」


ドラミちゃんは言った。





4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/12/11(木) 21:21:52.87 ID:uIUPCcy70
何から話そうか。
ドラミちゃんはつぶやいて、かぶりをふった。

ドラミ「お兄ちゃんが、私のところにやってきて、手伝ってくれって言ったところからね」



……

お兄ちゃんの話をきいたあと、私はすぐにこの時代にやってきた。
お兄ちゃんはタイムマシンで過去や未来を行き来していたけど……私はこの世界で、この世界が生き延びる方法を探していたの。

具体的な原因や、その対処法が見つかるまでに、犠牲者はどんどん増えていったわ。
あせったけど……どうしようもなかった。それはおにいちゃんも同じみたいだったけど。

そして、最初の犠牲者が出たその日、ある一人の少女がウイルスに打ち勝ったの。

つまり、回復したのよ。



そして、それが、源しずか。

しずかちゃんだったのよ。




6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/12/11(木) 21:29:58.30 ID:uIUPCcy70
政府は彼女を重要なサンプルとして保護した。
何もワクチンが出来ていない状態で、まったく対処が出来ない状態で、彼女はその病気に勝った。
となると、彼女はこのウイルスに対してただ一人、抗体を持っていたということになる。

何故だかは判らないけど……ね。でも、こんなときに、そんなことを考えても仕方がないわ。
           
とにかく、彼女は抗体を持っていた。それだけは、間違いなかった。

政府は彼女を厚生労働省直轄の大病院に移動した。
そこで、彼女の体を調べてワクチンを作るつもりだったのよ。

でも、犠牲者の増加と、被害の拡大が早すぎた。


ワクチンを作るチームも、すぐにウイルスにやられてしまった。

そうしているうちに……わかるでしょ?
この国は無政府状態になった。


彼女は一人、その病院に取り残された。
そしてそのあと、どこかに運ばれたようなんだけど……。




10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/12/11(木) 21:37:02.80 ID:uIUPCcy70
のび太「どこに、どこにしずかちゃんはいるんだ?!」

ドラミ「それがわかったのはついさっき。それで、お兄ちゃんにそれをしらせようと思ってやってきてみたら、
    あんなことになっていたってわけ」

ドラえもん「だから、しずかちゃんはどこにいるんだい?」

ドラミ「……少しは落ちついたらどうなの」

僕らは、固唾を呑んで彼女の続く言葉を待った。

全員の顔を見渡して、ドラミちゃんはゆっくりと口を開いた。



ドラミ「新宿にある、国立国際医療センターよ」


彼女は言った。

もっとも、今はどんな姿をしているか想像もつかないけどね。

彼女は続けた。




11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/12/11(木) 21:40:58.52 ID:uIUPCcy70
のび太「じゃあ、そこにしずかちゃんが……!行こう、すぐに、今すぐに!」

ジャイアン「ああ、どこでもドアがあれば新宿だろうが一発だぜ」

ドラミ「……」

のび太「ドラえもん、早く、どこでもドアを出してよ!」

僕は嬉々として言った。

ドラミ「それが、だめなのよ」

ドラミちゃんが、僕の目を見て言った。

ドラミ「お兄ちゃん……ね?」

ドラえもん「ああ、そうみたいだ」



ドラえもんは言った。



ドラえもん「どこでもドアは、もう使えない」




21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/12/11(木) 21:48:14.36 ID:uIUPCcy70
のび太「使えないって……どうして?!」

ドラえもん「どこでもドアだけじゃない。通り抜けフープ……もしもボックス、あと、タイムマシンもだろうね。
       全体の半分くらいの道具が既に使用不能になってるんだ」

ジャイアン「な、なんでだよ?!」

ドラミ「その道具が、誕生する未来が消えたのよ。
    同じ文化体系を持った世界でも、未来の可能性というのはかなり細分化されているの。
    様々な状況が複雑に絡み合うことで、未来は決定される。
    だから、その道具が誕生する可能性が、なくなったってことね」

のび太「そ、そんな……!」

神成「ということは……」

神成さんが言った。

神成「君たちが、この世界から消えてしまう可能性もあるということか?」

神成さんの問いに、ドラえもんとドラミちゃんは静かにうなずいた。


先生「……最悪だ」




26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/12/11(木) 21:50:42.17 ID:uIUPCcy70
酉つけるの好きじゃないんだよ。
日付またぐあたりで一度つけるだけでいいだろ。




36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/12/11(木) 21:54:46.70 ID:uIUPCcy70
ドラミ「と言っても、まだ大丈夫よ。結局は未来。まだ来ていないんだから、これからの行動次第でどうにでもなるのよ」

ドラミちゃんは言った。

ドラえもん「だから、ちゃんとした未来にベクトルが向き直れば、使えない道具も使えるようになるのさ」

のび太「……う、うん?」

ジャイアン「俺にはさっぱり……」

ドラミ「つまり、道具に頼らずにこの世界を未来につなげればいいだけよ」


簡単よね。

ドラミちゃんは言った。
神成さんは苦笑いをしている。



ドラミ「ということで、判ったわね?」

ドラミちゃんは言った。

ドラミ「何よりも、しずかちゃんを迎えに行く。それが、最重要事項よ」




40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/12/11(木) 22:02:10.11 ID:uIUPCcy70
神成「判った」

神成さんは言った。

神成「しずかちゃんを手に入れて、そこからワクチンを作る。それが、この世界を救う唯一の方法なんだな?」

ドラミ「そういうこと」

ドラえもん「しずかちゃんの抗体から、ワクチンを作るのは僕たちがやる。
       医療系の道具はまだある程度残っているから大丈夫。まぁ、これも時間との戦いだけど……」

ジャイアン「そんな難しい話はもうやめようぜ。とにかく、しずかちゃんを助ければいいんだろ?
       それなら簡単だぜ」

先生「簡単かどうかはわからないな」

先生は言った。

先生「無政府状態のこの国に、安全な場所なんて存在しない。さっきのようなグループは、おそらく各地にいる。 
    そいつらに出会わないように、ウイルスに感染しないように、ここから新宿まで行かなくてはならないんだ」

神成「おまけに、電車は使えない。このキャンプには、車はない」








45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/12/11(木) 22:07:53.39 ID:uIUPCcy70
神成さんの言葉に、ドラえもんが答える。

ドラえもん「でも、今のところ、タケコプターはつかえるみたいだ。
       いつ使えなくなるかはわからないけど……これが使えるうちに、出発しよう」

ドラミ「明日にでも」

ドラえもん「それがいいね」

神成「じゃあ、行くのは……」





のび太「僕が行く」


僕は言った。

のび太「僕はドラえもんやドラミちゃんの次に道具の使い方を知っている。それに、付き合いも長い。
     僕が適任だと思う。神成さんや先生は、このキャンプを守らないといけないし」

ジャイアン「同じ理由で、俺も行く」





48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/12/11(木) 22:11:52.10 ID:uIUPCcy70
先生「……危険だぞ?」

のび太「この国に、安全な場所なんてないって言ったのは先生でしょう?」

先生「……この」

神成「……任せても大丈夫なのか?」

ジャイアン「信用しろよ。俺たちを」

ジャイアンは強く言った。

のび太「しずかちゃんは、僕たちが迎えに行く」




このとき、僕らは少し迂闊だったのかも知れない。
この会話を、僕らの視界に入らないところで誰かが聞いていたなんて、このときは思いもしなかった。






56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/12/11(木) 22:17:33.25 ID:uIUPCcy70
翌朝、まだ朝もやのかかる時間帯に僕らは出発した。
学校の屋上から飛び、西へ。新宿のほうへ。

のび太「寒いな……」

ジャイアン「……まぁ、冬だし、朝だしね」

のび太「まぁ、しずかちゃんに会えたらこの寒さも和らぐかな」

ジャイアン「なんで?」

のび太「だって、僕のコートはしずかちゃんに預けたままなんだもの」

そろそろ、かえしてもらうことにするよ。
僕は言った。


ドラえもん「もうすぐ新宿副都心だ。……日本で一番大きな街の、元繁華街だ。
       どんな状況かなんて想像もつかない。みんな、用心しろよ」

ドラえもんは言った。

ドラえもん「もし、死体があったら絶対にちかづかないこと。ウイルスをまだ持っているかもしれないからね」




64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/12/11(木) 22:25:14.31 ID:uIUPCcy70
僕らは、新宿駅の側の高島屋の屋上に着地した。
直接、地面に降りてしまっては目立ちすぎるからだ。

高島屋の中はもうぼろぼろで、おまけに略奪の跡があった。

ドラえもん「極限状態においては、こういうことは仕方ないのかもね」

ドラミ「悲しいけど」

のび太「……」

ドラえもん「先を急ごう」

当然、エレベーターなんて動いていないから、僕らは階段を足早に下りていった。

一階にたどり着いたそのとき、僕の視界の隅で、何かが動いた。

のび太「……?」

僕は足を止め、その方向を見やる。

ジャイアン「どうした?のび太」

のび太「……気のせいだよ」

こんなところに、人がいるはずがない。





73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/12/11(木) 22:33:17.51 ID:uIUPCcy70
ドラミ「国際医療センターは、ここから一キロくらいのところよ」

ドラえもん「歩いていこう。飛んでいくと目出しすぎるし、もしかしたら生存者がいるかもしれない」

僕らは列を組んで、慎重に歩いていった。
時折、遠くで何か音がした。瓦礫が崩れるような、そんな音。

のび太「アスファルトから雑草が生えてきてる」

ジャイアン「人がいなくなったら、すぐか」

のび太「結局、道路もビルも、望んでいるのは人間だけだってことなんだな……」

ジャイアン「悲しいこと言うなよ」

アスファルトから生えている雑草を一本、引き抜いた。
それは今まで見たどんな草よりも青くて、強かった。

のび太「……」


僕はそれをアスファルトの上に捨てた。






79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/12/11(木) 22:42:09.32 ID:uIUPCcy70
先頭を歩いていたドラえもんが不意に足を止めたのは、僕が雑草を捨ててから一分もたっていなかった。

ドラえもん「……上客がきたみたいだ」

ドラミ「……」


響くバイクの排気音、そしてスキール音。

ドラえもんは昨日と同じように空気砲を投げてよこした。
僕たちはそれをしっかりと腕に装着した。

出木杉「やあ」


出木杉だった。

昨日と同じいでたちで、同じようにボウガンを持っている。
そして昨日と同じように、30人のバイク集団の先頭を切っていた。

思っていた以上に、早い再会だった。

のび太「……」

出木杉「返す言葉もないのかい?」

出木杉は言った。




84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/12/11(木) 22:48:13.48 ID:uIUPCcy70
出木杉「囲め、相手はたった4人だ」

出木杉が後ろの男たちに合図をした。
鉄パイプを持った男たちが僕たちを囲み、逃げ場を無くした。

僕は空気砲を左手でしっかりおさえた。

出木杉「新型インフルエンザで、この世界が終わると知ったとき」

出木杉は言った。

出木杉「僕は思った。今のくそったれな生活から抜け出すには、今しかないと」

のび太「くそったれな生活?君が?はは。僕には十分すぎる生活に見えていたけどね」

出木杉「勉強だけがすべてじゃない。僕はそれも知っている。僕が言うと、ただの嫌味に聞こえるかも知れないけどね」

出木杉は言った。

出木杉「僕はずっと思っていたんだ」


世界はもっとシンプルであるべきだ、と。

出木杉は続けた。




100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/12/11(木) 22:55:39.17 ID:uIUPCcy70
出木杉「僕と君とでは、人間的なレベルが明らかに違う。学力、運動、すべてにおいてだ。
     君は人間としては最低クラスの人間だし、確実に淘汰されるべき存在だ。
     しかし、僕と同じように机に座って、同じように授業を受けている。何故だ?
     君は僕のような人間ではない。僕のような人間にはなれない。
     なのに、君は僕と実質的には何も変わらない生活をしている。世界がもっとシンプルであれば、
     弱者は完全に淘汰される世界であれば、君みたいな人間は生きていることすら出来ない。
     違うか?違わないよな。だが、それが自然なんだ。それが、超自然な状態なんだ。
     僕はそんな世界を望んだ。強いものが勝ち、弱いものまける。強者は生き残り、弱者は死ぬ。
     そんな世界を、だ」

のび太「……」

出木杉「この世界が、僕の望んだ世界なんだ」

のび太「……なるほどね」

出木杉「何が言いたい?」

のび太「君が、話す価値もない最低な人間だということが、よくわかったよ」

出木杉「……どうやら僕たちは違う言語を話しているらしい」

出木杉は言った。

出木杉「やれ」




126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/12/11(木) 23:03:03.26 ID:uIUPCcy70
スキール音とともに、向かってくる男たち。
僕は空気砲を構え、叫んだ。

のび太「ドカン!」

出木杉「ワンパターンだなぁ?!そんなもので俺たちが倒れるかぁ!」

のび太「!」

直撃を食らった男が、バイクから落ちない。
服の下に、何かを仕込んでいる。


ドラミ「防弾チョッキ……みたいね!」

ドラえもん「とりあえず逃げよう!飛ぶんだ!」

ドラえもんの声とともに、空に飛び上がる僕ら。

出木杉「逃がすかぁ!」

叫び声とともに、向けられるボウガン。




139 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/12/11(木) 23:07:45.31 ID:uIUPCcy70
放たれた矢が、ほおを掠める。

のび太「っ……」

ドラえもん「あいつらにしずかちゃんの場所を知られるわけにはいかない。
       ここで、食い止めないと」

ジャイアン「何か良い道具はないのかよ?!」

ドラえもん「……使えそうなのは、もうほとんどないんだ」

ジャイアン「くそっ……」

ドラミ「ボウガンの次がくるわ!」


ドラミちゃんが言ったときには、もう遅かった。


のび太「ジャイアン!」


ジャイアンの肩に突き刺さるボウガンの矢。





145 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/12/11(木) 23:11:18.43 ID:uIUPCcy70
ドラえもん「ジャイアン!」

バランスを崩し、落下していくジャイアンをドラえもんが追う。
それを狙う、出木杉のボウガン。

のび太「ドラえもん!」

ドラミ「お兄ちゃん、危ない!」


落下していくジャイアン。
それを追うドラえもん。
ボウガンを構える出木杉。


すべてがスローモーションだった。


のび太「ドラえもん!」


僕が叫んだ、そのとき。


交差点に突入してくる、一台の車。

のび太「?!」





154 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/12/11(木) 23:15:15.55 ID:uIUPCcy70
出木杉「なんだ!?」

急な出来事に、出木杉はボウガンをおろした。
その隙を突き、ドラえもんは落下しているジャイアンを受け止める。

ドラえもん「お、おもっ……!」

ドラミ「お兄ちゃん!」

それを確認すると、車はエンジンをふかしてそのまま男たちの集団に突っ込んだ。

出木杉「くそっ、なんだ!お前ら、散れ!」


のび太「なんだ、あの車……」

見覚えがあった。

確か僕はあの車には一度も乗せてもらったことがなかったはずだった。


スネオ「うぉおおおおおおおおおお!!!!」


そのドライバーは、スネオだった。





171 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/12/11(木) 23:19:59.15 ID:uIUPCcy70
一瞬で男たちは散り散りになった。
そして、運転席からスネオが叫ぶ。

スネオ「早く乗れ、まくぞ!」

出木杉「……スネ……オ?」

スネオ「わるいな出木杉、この車は五人乗りなんだ」

ドラえもん「早く乗るんだ、みんな!」

僕らは揃ってスネオの車に乗り込んだ。
運転席に座るスネオは、最後にあったときとなにも変わっていなかった。

スネオ「全員乗ったか?!」

ドラミ「乗ったわよ!」

スネオ「行くぞ!」

出木杉に向かって車を直進させるスネオ。

スネオ「うぉおおおおおお!」

出木杉はそれを横っ飛びでかわした。




196 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/12/11(木) 23:26:30.58 ID:uIUPCcy70
出木杉「くそったれ、なめやがって!」

スネオ「いや、これでいいんだ」

出木杉が飛びのいたことで、出来上がる道。
モーセの十戒のようだった。

スネオ「逃げるぞ!」


一気にアクセルを踏みつけた。
体に襲い掛かる、強烈なG。

のび太「ちょ、こっちじゃ方向が逆……」

ドラえもん「いや、これでいい。あいつらに目的地を知られるわけには行かない!スネオ、このまま!」

スネオ「あいよ」

バックミラーにうつっていた出木杉の姿は、すぐに見えなくなった。




201 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/12/11(木) 23:30:17.76 ID:uIUPCcy70
気がつくと、僕らは四谷まで来ていた。

スネオ「ここまでくれば大丈夫か?」

ドラえもん「多分……」

のび太「ジャイアン、大丈夫?」

ジャイアン「……なんとかな」

スネオ「……よかった、みんな無事で」

スネオは言った。

ジャイアン「本当だぜ、スネオ」

のび太「そうだよ」

ジャイアン「お前、死んでなかったんだな……」


スネオ「……ああ」

スネオは言った。




221 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/12/11(木) 23:38:53.20 ID:uIUPCcy70
ドラえもん「それにしても、スネオ。君はあのウイルスから回復したのかい?!
       だとしたら、それはとてもとてもすごいことだ!君にも、ウイルスに対して抗体があるということになる!」

ドラミ「そうだわ!あなたもしずかちゃんと同じで、この世界を救う鍵になるかも!」

スネオ「あー……」

ジャイアン「確かにそうだ、スネオ、お前すげぇよ!」

スネオ「……いや」

のび太「え?」

スネオ「……だったんだ」

ジャイアン「なんだって?」

スネオ「僕のは、ただの風邪だったんだ。……風邪で寝込んでるうちに世界がこうなって……。
     ママが例の新型インフルだと勘違いして、僕はこの近くの病院に入院してたんだ。ただの風邪で、ね……。
     そんで、このとおり。僕は回復した、けど、世界は終わった。僕は仕方ないから病院を出て、高島屋に寝泊りしてたんだ。
     そしたら君たちが現れて……」

ドラえもん「……あ、あ、あー……なるほど」

ジャイアン「そいつはまた……難儀だったな」

スネオ「まったくだよ……」




226 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/12/11(木) 23:45:00.23 ID:uIUPCcy70
のび太「……でも、とにかく無事でよかったよ」

僕は言った。

のび太「それに、さっきは助かったよ、スネオ。本当にありがとう。危ないところだったんだ」

スネオ「ああ。車だって、運転しようと思えばなんとかなるもんなんだな」

他に、走っている車もいないしね。
スネオは続けた。

ドラえもん「……スネオ、僕らはこれからしずかちゃんを助けに行くんだ」

スネオ「しずかちゃんを?生きてるのかい?」

ドラミ「そう、生きてるわ。むしろ、この世界で一番生き延びる可能性が高いのは彼女よ」

ドラえもん「この新型ウイルスを、克服したんだからね」

スネオ「……どういうことだ?」




240 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/12/11(木) 23:49:44.25 ID:uIUPCcy70
ドラミ「あの娘の中には、この新型インフルエンザに対する抗体がある。
    私たちは、それを手に入れるためにこれからしずかちゃんを助けに行くの」

のび太「スネオ、君も一緒に来よう。僕らはやっぱり、揃ってなきゃだめなんだ」

ジャイアン「そうだな。俺たちは全員でひとつだ」

ドラえもん「そうだね。確かに、君たちはやっぱり全員が揃ってないと」

スネオ「……」

スネオは僕らの顔を見渡して、大きくうなずいた。
その顔は、もう僕らの知っているへたれのスネオではなかった。

スネオ「じゃあ、その欠けた最後の1ピースを、取り戻しにいこうじゃないか」



スネオは言った。




250 名前: ◆GoKuglY1Jo [sage] 投稿日:2008/12/11(木) 23:52:34.83 ID:uIUPCcy70
日付ももう変わるし、今日はこのくらいで終わりにしよう。
かえってすぐに書くのは疲れる……多分、次で終わりかな。
今度書くときはこの酉でスレ立てるから、見かけたらよろしく。




268 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/12/11(木) 23:57:48.93 ID:uIUPCcy70
 >>256
だいがくせい。
これから明日のフランス語の予習。




 http://waranote.blog76.fc2.com/blog-entry-1131.html
 http://waranote.blog76.fc2.com/blog-entry-1168.html
 http://himasoku123.blog61.fc2.com/blog-entry-355.html
 http://minaminoxxxsummer.blog49.fc2.com/blog-entry-298.html


昔書いたやつでも貼っとく。
次が来るまでの暇つぶしにでも。




369 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/12/12(金) 21:48:41.64 ID:GpGyreD+0
残ってたのか

続きいいか?




373 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/12/12(金) 21:52:15.66 ID:GpGyreD+0
スネオ「国立国際医療センター……ここからだと少しかかるな」

のび太「急ごう」

スネオ「ああ。だが、僕らが行ったところでどうにかなるものなのか」

スネオは不安そうに言った。
それは僕らが知っているスネオの顔だった。

のび太「どうにかなるかは分からないが今のままじゃどうにもならないのは確かだ」

ドラミ「でもね……みんなにはあまりにひどい現実が待っているかもしれないわ」

ジャイアン「……どういうことだ?」

のび太「ひどい現実って?」

僕は言った。





377 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/12/12(金) 21:58:43.19 ID:GpGyreD+0
ドラえもん「ドラミ……どういうことなんだ?」

ドラミ「今、この世界は病気を治すことしか考えていない……それは分かるわよね?」

ドラえもん「そんなの当たり前だよ」

のび太「僕らもそうだしね」

ジャイアン「それがどうしたっていうんだ?」

僕らは、固唾を呑んで彼女の続く言葉を待った。

ドラミ「……」

全員の顔を見渡して、ドラミちゃんはゆっくりと口を開いた。

ドラミ「おそらくしずかちゃんはもうみんなの知っているしずかちゃんではなくなっているわ」

彼女は言った。





384 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/12/12(金) 22:05:25.92 ID:GpGyreD+0
のび太「それって……どういうこと?」

僕は言った。

ドラミ「落ち着いて最後まで聞いてね……この病気の原因は抗体を持っている彼女である可能性が高いの」

ドラえもん「なんだって?」

ドラミ「だから、原因究明のためにあらゆる実験が彼女には行われた可能性が高いわ。
    たった一人の女の子を犠牲にするだけで世界が救われるのかもしれないから。
    世界を救おうとみんな必死なのよ……」

彼女は寂しげな声で言った。





385 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/12/12(金) 22:11:27.29 ID:GpGyreD+0
のび太「じゃあしずかちゃんはもう?」

ドラミ「絶対とは言い切れないわ。でも……」

ジャイアン「俺はまだ諦めないぜ」

いつものでかい声でジャイアンは僕らの会話を遮った。

ジャイアン「そんなのいいわけねぇじゃんかよ」

スネオ「そうかな……」

彼は自信のないような声で続けた。


スネオ「僕は間違っているとも言い切れないと思う」

ドラミ「でもね……おかしいの」

彼女は言った。




392 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/12/12(金) 22:21:18.39 ID:GpGyreD+0
ごめんなさい偽者でしたw
暇つぶしでやっちゃいましたwww
最初から偽者って言ったら逆につまらないかなと思って・・・

文才ないみたいなんでもうやめときますw
ホントに失礼しました




393 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/12/12(金) 22:22:51.33 ID:UsYGVc7VO
昨日といい偽物多いなwww


 





394 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/12/12(金) 22:24:07.91 ID:tqgNhEaT0
>>392
昨日のヤツより何倍もマシだからキニスンナ


 





395 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/12/12(金) 22:26:18.45 ID:cIJeu9wnO
俺涙目wwwww


 





396 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/12/12(金) 22:26:56.94 ID:iEYsrRU4O
昨日の奴は醜かったな・・・


 





397 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/12/12(金) 22:26:59.28 ID:UcZ9le10O
昨日の贋物は、好きな子に謝ったんかなあ


 





398 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/12/12(金) 22:28:31.65 ID:NZgx7QdZ0
そうやって蒸し返すのが狙いの本人じゃねーの


 





399 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/12/12(金) 22:31:46.10 ID:GE9NVMrW0
>>392
暇つぶし程度の気持ちでやった割にはマシだったぜ


 





380 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/12/12(金) 22:00:57.94 ID:7CgT/KAMO
ドラミが しずかちゃんって言ってるしな


 





400 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/12/12(金) 22:37:44.71 ID:GpGyreD+0
今更で申し訳ないが・・・w

 >>380
今までもドラミはしずかちゃんて呼んでない?

いやなんかごめんwwwww






577以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/12/14(日) 12:26:13.71 ID:x4z+4m6sO
>>1です。このスレ残してくれてありがとうございます。用事があるので続きは夜八時くらいに書こうと思います。新しくスレを立てるので落としても構いません。
みなさん続きを期待してくれてありがとうございます。最後まで必ず書きます。みなさんの期待通りになるかわかりませんが、頑張ります
携帯からすみませんでした。




578以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/12/14(日) 12:27:19.59 ID:ner1oNcJ0
>>577
トリップ(ry







580以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/12/14(日) 13:11:50.34 ID:q/xPW83hO
>>577
先生ー!
ヾ(*´∀`*)ノキャッキャ







585以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/12/14(日) 14:11:21.18 ID:SBLfSwlOO
トリップはー?




596以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2008/12/14(日) 17:53:44.14 ID:Stxyy7MF0
>>577
トリップも無しに>>1を名乗るな


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[ 2008/12/14 23:41 ] ドラえもん | TB(0) | CM(0)
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2008年11月2日ブログ開始
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