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ジャンヌ速報 超王道ジャンル「クリスマスの夢が覚める頃に」

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超王道ジャンル「クリスマスの夢が覚める頃に」 

超王道ジャンル「クリスマスの夢が覚める頃に」


1 名前:猿避け支援大歓迎 :2008/12/22(月) 21:15:01.59 ID:pYYw5YzP0
-12月23日昼 駅前-

―――…。

男「…ん?」

男「なんだ今の音―――」

女「わ゛ッ!!」

男「ほああああッ!?…なんだ女かよ」

女「きゃはははははっ!びっくりしてるー♪」

男「ったく、さっきのはお前の気配かよ」

女「お待たせ、さあ行きましょ」





超王道ジャンル「クリスマスの夢が覚める頃に」


2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 21:17:26.38 ID:pYYw5YzP0
男「…ふう、世間も気がついたらクリスマス一色だな」

女「だねー」

男「最近1年が過ぎるのが早いな…新聞記者なんて仕事やってるからそう感じるんだろうか」

女「ホント、忙しそうだよね。てゆーか私のこと、ほったらかしだし!」

男「ごめんごめん!来年はもうちょっと時間作るからさっ」

女「ぶう!まあいいケドさっ」




3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 21:19:50.15 ID:pYYw5YzP0
男「でも…こんな俺とよくずっと一緒にいてくれるよな」

女「まあ、幼馴染ですから?新聞記者やってて忙しいのも、分かるしね」

男「正式に付き合い始めてもう10年、か…」

女「小さい頃から含めると25年の付き合いだよっ」

男「四半世紀か…もはや言葉もないな」

女「まあ…それだけ好きってことで//////」

男「あ、ああ…まあ…うん///////」




4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 21:21:37.27 ID:pYYw5YzP0
男「それはそうと、どこに買いに行く?クリスマスプレゼント」

女「んとねー、駅前のデパート♪」

男「まあ、あそこが1番品揃え良さそうだしな」

女「にひひっ!じゃー出発しんこー!」

男「ったく、現金なやつだな。まあいいケド。じゃあ行くか―――」

サンタ「―――メリークリスマースッ」

男「えっ?」




6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 21:23:41.52 ID:pYYw5YzP0
サンタ「ただいまキャンペーンにつき、無料で『サンタチョコ』をお配りしていまーす」

男「あ、ああ…(なんだ、宣伝用のサンプル配布かよ…)」

サンタ「おひとつ、いかがですか?」

女「わ、お菓子大好き♪」

男「じゃあ…どうもありがとう」

サンタ「では、メリークリスマース!」

男「テンション高ぇ…バイトも大変だな」

女「まあいーじゃん♪お菓子っお菓子っ」




8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 21:25:52.42 ID:pYYw5YzP0
ワイワイ…ガヤガヤ…

男「なんかすっごい人だなー。つい2、3年前まで不景気でドン底だったのに、今や空前の好景気」

女「2年くらい前に首相が変わってから急に景気よくなったよね」

男「やっぱ政治は大事だな」

女「だね」

同僚「おいっす!男じゃねーかっ」

男「ん?ああ、同僚っ」




9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 21:28:09.25 ID:pYYw5YzP0
同僚「お前も買い物か?クリスマスだもんな!あははははははっ」

男「な、なんかお前テンション高いな…?」

同僚「最近、給料も上がったし、家族仲良いし、なんか楽しいことばっかなんだよな。
    いやあ、サンタさんサイコー!って感じ」

男「別にサンタのお陰じゃねーだろ」

同僚「まあ何でもいいじゃねーか。楽しけりゃいいんだよ。じゃな、俺この後、約束があるから」

男「おう!また飲みにでもいこーぜ!」




11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 21:30:53.21 ID:pYYw5YzP0
女「今のは…お友達?」

男「ああ、社内のな。アイツ、2年前にリストラされて奥さん自殺して…しばらく落ち込んでたからな…」

女「そんなっ…かわいそう…」

男「家族仲良い、か…娘さんのことでアイツ相当参ってたからな。
  ようやく不和を解消できたみたいだな」

女「うん…だといいんだケド」




13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 21:32:53.78 ID:pYYw5YzP0
男「家族、か…俺もいい加減結婚とか考えてみてもいいかもな」

女「…えっ?」

男「ああ、いや…ごほん。うんまあ、俺もそろそろなあ…」

女「え、えっと…//////」

男「ああ、うん…//////」

女「ま、まあとりあえず行きましょっ!ねっ!?」

男「お、おうっ!」




15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 21:34:51.58 ID:pYYw5YzP0
男「さて、デパートはそこの角曲がったところだな」

女「うん!さあ、れっつごー!」

上司「ひゃーっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ!雪だ!雪が降ってきたぞ!」

男「…ん?」

上司「そうだ!埋め尽くせ!こんな嘘の世界なんて埋め尽くして消えてしまえばいいんだよ!
    ぎゃははははははははっ!」

女「…?」

男「あれは…ウチの上司じゃないか!?」




18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 21:37:44.17 ID:pYYw5YzP0
上司「ぎゃはははははは!すごい雪だ!埋め尽くせ!埋め尽くしてしまえ!嘘っぱちごと全部だ!」

男「…雪なんて降ってねーじゃん」

女「ね、ねえ…何だか様子がおかしくない?」

男「お、おう…ちょっと声かけてくる―――」

上司「ぎゃはははははははははッあぐあッ!?がはっ…ぐッ!?」

男「ッ!?」




20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 21:40:09.68 ID:pYYw5YzP0
上司「い、痛いッ!あぐあッ…はあ…はあ…ちくしょうッ!」

女「ね、ねえ…ちょっとあの人大丈夫?」

上司「あ…や、止め…痛い…頭が割れる…あ…ああッ!?
ぎゃあああああああああああああああッ!!!!!」 ドサッ

男「大丈夫ですか!?どうしたんですか!?」




21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 21:42:31.58 ID:pYYw5YzP0
男「くそっ!何があったんです!?大丈夫ですか!?」

女「救急車呼ぶね!?」 ガチャッ ピピピッ

上司「あう…あああ…」

男「しっかりしてください!俺です、男です!」

上司「はあ…はあ…どうして…どうして…」

男「…えっ?」

上司「ゆ、『雪』が…激し…い…何も見えない…誰か…誰…か…―――」


―――イヴを控えた12月23日、静かに『悪夢』は動き出す。


―――――
―――





23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 21:44:27.53 ID:pYYw5YzP0
-同日夕方 病院-

医者「…ふう」 バタン

男「あ…」

医者「貴方があの患者にここまで付き添った方ですか」

男「え、ええ…ウチの上司ですから…それで…えっと…」

医者「残念ながら…お亡くなりになられました」

男「え…?」




24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 21:46:46.67 ID:pYYw5YzP0
男「一体どうして…?何かを患っていたんですかね?」

医者「…現時点では何も分かりません。
    それに…あの患者の恩人とはいえ第三者である貴方にはお話できない部分もありますし…」

男「そうですか…(まあ、そりゃあな…)」

医者「あの患者も『雪』を見たのかな…(ボソッ)」

男「…えっ?」

医者「…いえ、すみません。独り言です。ここまでありがとうございました。
    亡くなられた患者さんに代わって私からお礼を申し上げます。
    ご遺族の方にも私の方から連絡しておきましょう」

男「あ、ああ…どうも」




27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 21:49:27.80 ID:pYYw5YzP0
ガチャッ

男「待たせてごめんな」

女「ううん…いいの。それで…あの…」

男「………」

女「そ、そっか…」

男「帰ろうか。プレゼント、またでいいかな?」

女「う、うん…仕方ないよね」

男「なあ…今日は『雪』降ったかな?」

女「ううん…」

男「だよな…」




28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 21:51:48.52 ID:pYYw5YzP0
-同日夜 女宅玄関前-

女「ごめんね、家まで送ってもらっちゃって…」

男「いいんだ。今日はごめんな」

女「ううん、仕方ないじゃない」

男「…そういえば、女の家に来るのすっごく久しぶりだな」

女「今は男クン、社員寮暮らしだもんね。2年ちょっとぶりかな?」

男「だな」




30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 21:54:00.10 ID:pYYw5YzP0
女「寄ってく?」

男「ごめん、今から社に出るわ。さすがに上司がああなっちゃ、な…」

女「そっか…そうだよね…」

男「…なあ」

女「えっ…ふぎゃ!?」 ギュッ

男「…今日のお詫び、抱きしめ攻撃っ」

女「ちょっとッ!?ここ自宅前なんですけど!?」

男「…ダメ?」

女「ううん…いい/////」




31 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 21:56:22.31 ID:pYYw5YzP0
女「なんか…すっごく幸せ」

男「あ、ああ…うん///////」

女「ずっと続けばいいのに」

男「続くよ…絶対に」

女「そう…かな?」

男「…女?」

女「ううん、何でもない、何でもないから…」




33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 21:58:41.33 ID:pYYw5YzP0
男「じゃあ…ちょっと出勤してくる」

女「うん…行ってらっしゃい。気をつけて―――バイバイ」

男「―――っ」

―――それは、ある意味では『予感』だったのかもしれない。

男「なあ…お前は…急にいなくなったりしないよな…?」

女「…え?う、うん…どうして?」

男「…いや、何でもない。じゃあな」

女「うん…バイバイ」

―――いや、本当は『気づいていた』のかもしれない。




35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 22:00:57.44 ID:pYYw5YzP0
-24日深夜 新聞社-

男「…ふう」

同僚「おいっす。今日中にまた会うとはな」

男「…お前も来てたのか」

同僚「俺の場合は直属の上司だからな。そんな連絡が着たら来ないわけにはいかないだろ」

男「確かに…」

同僚「で、お前なんか知ってるか?」

男「知ってるも何も俺が救急車に付き添ったんだよ」

同僚「詳しく聞かせてくれ。どうにも気になることがあるんだ」




37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 22:03:28.47 ID:pYYw5YzP0
同僚「―――なるほど、やはりか」

男「やはり、とはどういうことだ?」

同僚「少しだけ情報を聞いてまさかとは思っていたんだが…この記事を読んでくれ」

男「…ん?『増える突然死。都会の真ん中で突如息絶える人々』…?」

同僚「これは俺が書いた記事なんだが…似てないか?今日起きた上司の死と」




40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 22:05:18.82 ID:pYYw5YzP0
男「似てるも何も…状況がほとんど同じだ」

同僚「これはまだニュースにも何もなってないんだが…俺もふとしたことがきっかけで気づいたんだ…。
    最近何の変哲もない人が突然町の中で死ぬという事案が多いらしい」

男「…殺されてるとか?」

同僚「いや、あくまで突然死だ。だが、気になることがある」

男「と言うと?」

同僚「なあ…上司はこう言ってなかったか?『雪が降ってきた』と」




42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 22:08:35.46 ID:pYYw5YzP0
男「………」

同僚「やっぱりな。不思議だろ?どういう意味だと思う?」

男「いや、分からん…だがそれが共通点としてあるなら…」

同僚「そう、多発する突然死には何かあるんじゃないか、そう思うだろ?」

男「『雪』か…」




45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 22:11:16.61 ID:pYYw5YzP0
同僚「ま、しかしながらこの記事はたぶん載らないな」

男「えっ?そうなのか?」

同僚「まず何も確証がないからな。俺の妄言の域を出ない。
    それにそんな危険な記事、新聞には載せられないだろ」

男「まあ、週刊誌の都市伝説ネタ程度ではあるな…」

同僚「上と掛け合ったけど、明日の記事はまた好景気ネタだとさ。
    もういい加減景気ネタは飽きたんだがなあ」

男「まあ仕方がない。いいニュースには違いないから」




47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 22:13:28.77 ID:pYYw5YzP0
男「さて仕事に取り掛かるか。お前は?」

同僚「上司の分やらなきゃいかん」

男「だな。ヒラは大変だ」

同僚「同感…そうだ、なあ」

男「…なんだ?」

同僚「…メリークリスマス」

男「ふん…メリークリスマス」

―――――
―――





48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 22:15:51.90 ID:pYYw5YzP0
-24日早朝 新聞社-

部下「…サン!男サン!」

男「…zzz…う、ん…?あ、いっけね…寝入ってしまったのか」

部下「朝っスよ。取材、行かなくていいんスか?」

男「ふあ…いけね。ありがと!」

部下「眠そうっスね?これ食べてください」

男「んだこれ?…チョコ?」

部下「昨日、道端でサンタが配ってました。俺、チョコ食うと鼻血出るんであげます」

男「いらねえよ。朝から甘いもんとか食いたくない」




50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 22:17:54.62 ID:pYYw5YzP0
男「…あれ?同僚、机にいないな。取材か?」

部下「同僚サンっすか?見てないっスね」

男「ふーん、上司の仕事してるんならデスクかと思ったけど…まあいいか」

部下「外寒いんで気をつけてください」

男「ああ、行ってくる」




51 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 22:20:25.60 ID:pYYw5YzP0
-同日昼 駅前-

ワイワイ…ガヤガヤ…

サンタ「ただいまキャンペーンにつき、無料でお菓子をお配りして―――」

男「ふう、今日の取材は終了っと。駅前クリスマス商戦とか楽勝だな」

男「それより…上司の死が気になるな。『雪』って結局どういうことなんだろうか…?
   呪い、暗殺…まさか、な…」

医者「―――すみません」

男「…はい?あ…あなたは昨日の…」

医者「覚えていてくださいましたか。昨日はどうも」




54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 22:22:16.52 ID:pYYw5YzP0
男「今日は非番ですか?」

医者「いえ、午前中に来客を済まして、少し息抜きでも、と思いましてね」

男「お医者さんも休みが取れなくて大変でしょう」

医者「いえいえ…医療に携わる者の宿命みたいなものですから…ところで」

男「…はい?」

医者「1つお聞きしてもよろしいですか?昨日の件について」




55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 22:24:39.48 ID:pYYw5YzP0
男「上司のこと、ですか?」

医者「本来はこのような行為は医療モラル違反なのですが…
    いささかお聞きしたいことがございまして」

男「…それは?」

医者「昨日の患者さんは…その…日頃から視力に問題はありませんでしたか?」

男「視力…ですか?」

医者「ええ…というのもね、病院に運び込まれた時点ではもうほとんど視力はなかったようなんですよ」




57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 22:26:57.77 ID:pYYw5YzP0
男「どういうことです?」

医者「まあ端的に言えば重度の白内障に近い状況だったのですが…。
    その進行具合は末期でしてね。どう考えても日常生活に支障をきたすレベルです」

男「………」

医者「ところがご遺族に伺えばずっと就業なさっていたそうですし、何より白内障は急に起こるものではない…。
   それで少し気になりましてね」

男「急な…白内…障…」

『―――雪だ!雪が降ってきたぞ!』




58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 22:29:53.25 ID:pYYw5YzP0
男「いえ、日頃から目を患っている様子は…」

医者「そうですか…やはり『例の患者』なんですね…」

男「…例の?」

医者「いえ、何もありません…何も」

男「………」




60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 22:32:43.73 ID:pYYw5YzP0
医者「呼び止めてすみません」

男「いえ…私も一仕事終わった後ですから」

医者「そうですか…実に仕事を楽しんでいるご様子ですね」

男「趣味っていうか、まあ生き甲斐です。そういう意味では幸せですかね」

医者「…『幸せ』って、何でしょうかね」




63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 22:35:00.43 ID:pYYw5YzP0
男「…はい?」

医者「あなたは『辛い現実』と『幸せな嘘』なら、どちらを選びますか?」

男「質問の意味がよく分かりませんが…私は仕事柄、やはり現実を選ぶと思います」

医者「そう…ですか。すみません、変なことを聞いてしまって」

男「いえ、別に…」

医者「それでは…」




65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 22:37:27.01 ID:pYYw5YzP0
男「………」

男「原因不明の白内障に近い状況、か…」

男「何かある…絶対に何かある―――」 ドン

男「あ、すみませ――ッ!?」

少女「ご、ごめんなさい!」

男「…ッ!?(目が…白い!?)」




66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 22:40:13.90 ID:pYYw5YzP0
少女「こらーもう!ホロったらそんなに吼えないの!」

男「…ホロ?」

少女「あ、えっと…この犬です!ホロって名前で…あーもう!おとなしくしてよ、ホロったら!」

男「犬…?(いないじゃないか…犬なんてどこにも…)」

少女「すみませんでしたっ」 タタタタタッ…

男「あ、ちょっと!君っ!」




68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 22:42:49.82 ID:pYYw5YzP0
男「今の少女…俺の見間違いでなければ…目が…」

男「一体どういう…どういうことなんだ?」

男「しかも犬って…あの少女は犬なんてどこにも…」

男「なんだ?なんなんだよ!?あの少女には一体何が見えて…」

ピリリリリリッ ピリリリリリッ

男「ケ、ケータイかよ…同僚からだ…もしもし?」

―――はあ…はあ…なあ、教えてくれ。いま、『雪』は降っているか?




70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 22:45:33.22 ID:pYYw5YzP0
男「ゆ、『雪』…?何を言ってるんだ?お前、大丈夫―――」

―――降っていないんだな?じゃあ…これは…ぐっ!

男「おい!しっかりしろ!今はどこにいる!?どこにいるんだ!?」

―――すごい『雪』だ。前が…何も見えない…。

男「違う!それは『雪』じゃない!白内障だ!しっかりしろ!?」

―――白内…?そうか、やはりそうなのか。ちくしょう!

男「やはりだとッ!?どういうことだ!?お前何か掴んだのか!?」

―――聞け。今からお前に伝える。時間がない。




72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 22:47:15.44 ID:pYYw5YzP0
男「ちょっと待ってくれ。話が読めない」

―――もう俺は保たない。俺のデスクに連絡先が書いてある!

男「意味が分からん!どういうことだ!?」

―――俺が以前に調査を依頼した医者の連絡先だ。

男「おい!何の話だよ!?」

―――これは史上最悪の『陰謀』だ。『快楽』に騙されてはいけない。

男「だから何のこと―――」

―――今は俺に構うな。どうせどうにもならない。いいからお前は俺の言った通りにしろ。必ずだぞ!とにかく…あぐっ!

ブチッ ツーツーツーツー…

男「き、切れた…」




73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 22:49:13.78 ID:pYYw5YzP0
男「何だ?一体何が起こってるんだよ?全然意味が分からん」

男「と、とりあえず同僚の様子がおかしいのは間違いない!どこだ?アイツ今どこにいるんだ?」

男「デスク…連絡先…ちっ、いったん社に戻るしかないか」

男「頼むから間に合ってくれよ!」 ダッ




75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 22:51:15.45 ID:pYYw5YzP0
男「ハア…ハア…やっと大通りまで来れた!人が多すぎるだろ!ちくしょう」

男「とりあえず…この大通りを横断すれば社は目前―――」

少女「ねえ、ちょっとホロ待ってよ!」

男「君は…さっきの…」

少女「ホロったら早いよぉ♪ねえ、待って!」

男「お、おい…!君、今は赤信号だろッ!?」

少女「ホロぉぉォ!待ってよ、ねえ!」

男「み、見えてないのかッ!?」




80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 22:54:54.23 ID:pYYw5YzP0
少女「待ってったら!ねえ!」

男「危ないッ!戻れッ!トラックが―――」

プアアアアアアッ  ギャギャギャギャギャギャッッ!!!

男「危ないッ!避けろおおおおおおッ!!」



『危ないッ!!男クンッ!!』



男「…えっ?」

ドガシャアアアアアアアアアアアッ!!!!!!!




82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 22:57:09.95 ID:pYYw5YzP0
男「嘘…だろ…?」

ザワザワ…ガヤガヤ…

男「あの様子じゃ、少女は…」

男「何だよ…一体何がどうなってんだよ…」

『何かあるんじゃないか、そう思うだろ?』

男「ちくしょう…ちくしょうッ!!」

男「それにしても…さっきの声…一体…?」


―――――
―――





83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 22:59:44.17 ID:pYYw5YzP0
-同日昼過ぎ 新聞社-

男「同僚のデスクは…ここか!」

男「医者…連絡先…このメモか!?よし、とりあえずここに連絡しないと」

部下「あれえ?男サン戻られてたんスか?」

男「ああ、ついさっき(電話、ここでは出来ないな…)」

部下「そういや、今キャンペーン中とかで社内をサンタが歩き回ってお菓子配ってますよ?
    最近のお菓子屋さん、景気いいんスね。わざわざこっちに来てくれるなんて」

男「今はどーでもいい。ちょっとまた出かけてくる」

部下「あ、はい…」




85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 23:02:37.19 ID:pYYw5YzP0
男「仮眠室には…誰もいないな」

男「よしここで電話するか…」

ピ、ピ、ピ… プルルルルルルッ プルルルルルッ…

―――もしもし、こちら駅前病院です。

男「あ、えっと…私、同僚の知り合いでして…その…」

―――『例の件』、ですね。あなたは…男さん?

男「あ、はい!そうです」

―――同僚さんからうかがってます。もし貴方がアポを取ってきたら全てをお話するように、と。




86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 23:05:03.81 ID:pYYw5YzP0
―――今日にでも来られますか?

男「あ、はいぜひ―――」

ガチャッ

男「ッ!?」

サンタ「メリークリスマースッ♪」

男「…ちっ、何だよ」




99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 23:07:08.31 ID:pYYw5YzP0
サンタ「ただいまキャンペーンにつき、無料でお菓子をお配りしていまーす」

男「今はいらねーよ。電話中だ!とっとと出ていけ」

サンタ「まあそうおっしゃらずに、おひとついかがですか?」 ヒタッ…ヒタッ…

男「だからいらねえって言ってるだ―――」

サンタ「それがそういうわけにもいかないんですよ…ふふ、ふふふふ…」スッ

男「ッ!?(ス、スタンガンッ!?)」




102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 23:10:32.49 ID:pYYw5YzP0
サンタ「電話を切っていただけますか?」

男「…お前、誰だ?」

サンタ「まずは電話を切ってください。話はそれからです」

男「ちっ…」 ピッ…

サンタ「あなた…さっき駅前の商店街で白内障がどうのとおっしゃってましたね?」

男「………」

サンタ「あなた…どこまで知ってるんです?」




104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 23:13:04.46 ID:pYYw5YzP0
男「知ってる?何のことだ?」

サンタ「しらばっくれないでください。『末期症状』のことを言っていたのでしょう?」

男「だから…何の話だよ!?」

サンタ「困るんですよ…気づかれちゃうと…」

男「お前か…突然死の真犯人は」

サンタ「ご冗談を。突然死はイレギュラーですよ。感情的な欠陥人間の自業自得ってもんです」




106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 23:15:18.02 ID:pYYw5YzP0
男「何の話だ…?」

サンタ「いえ、別に。サンタの役目は幸せを皆さんにお分けすることです」

男「お前はサンタの格好をしたただの殺人鬼だろうが」

サンタ「殺人鬼…?あはははははッ!どうやら貴方は『末期症状』以外には本当に何も知らないのですね」

男「なん…だと…?」

サンタ「そうですか。それは失礼しました。では、帰るとしましょう。時間の無駄だったようです」




110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 23:19:14.12 ID:pYYw5YzP0
男「貴様答えろッ!あの白内障はなんだ!?突然死と何の関係があるッ!?」

サンタ「…逆にあなたに問いたい」

男「なんだと?」

サンタ「…『幸せ』とはなんでしょうか?」

男「…は?」

サンタ「誰も何の疑問も抱かずに『幸せ』を感じ取れるのであれば、
     何をしようが、それはただの方法論。違いますか?」




111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 23:21:33.95 ID:pYYw5YzP0
男「何が言いたいんだ?」

サンタ「いずれ貴方もこの言葉の意味が分かります」

男「だから何が言いた―――」

サンタ「だって貴方は…」

男「えっ…?」

サンタ「いえ、何も…失礼します」

男「ちょっ…おい!」

サンタ「…メリークリスマス」

―――――
―――





113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 23:23:25.50 ID:pYYw5YzP0
-同日夕方 駅前-

ワイワイ…ガヤガヤ…

サンタ「ただいまキャンペーンにつき、無料でお菓子を―――」

男「…どこもかしこもサンタだらけじゃねーか。
   まさかさっきのやつ、もうサンタの格好はしてないだろうけど…」

男「ったく、一体何のキャンペーンなんだよ。手広くやりすぎだろ」

男「…女に電話しとくか。こりゃあ、イヴもなしだな」

ピ、ピ、ピ… プルルルルルッ プルルルルルッ

―――もしもし?

男「ああ、俺」

―――男クン?




114 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 23:25:51.46 ID:pYYw5YzP0
男「ごめん、今日もプレゼント買いに行けそうにないや」

―――忙しいの?

男「ああ、ちょっとな」

―――そっか。うん、仕方ないよね。

男「ホント、ごめん」

―――頑張って、記者サンのお仕事。

男「…おう」

―――ねえ、ひとつ聞いてもいい?




126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 23:27:35.97 ID:pYYw5YzP0
男「何だ?」

―――昨日さ、その…結婚の話してたじゃん?」

男「あ、ああ…/////」

―――あれね、信じてもいい?

男「…ああ、信じていい」

―――絶対に絶対に絶対?

男「絶対だ。落ち着いたら必ず」

―――…うん、ありがと。




129 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 23:29:37.65 ID:pYYw5YzP0
男「じゃあな。また電話する」

―――うん。

男「風邪引くなよ?寒いからさ」

―――男クンもね。

男「じゃ」

―――バイバイ。

ピッ ツーツーツー…

男「…ゴメンな、女」




130 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 23:32:31.75 ID:pYYw5YzP0
-同日夕方 駅前病院-

コンコン…

医者「どうぞ」

男「失礼します…あ!」

医者「貴方だったんですか…同僚さんのお知り合いは」

男「どうも…」

医者「それなら話は早い。さ、おかけください」

男「ど、どうも…えっと…それで…」

医者「…ここからお話しすることは全て推測の域を出ません。それを前提にお聞きください」




132 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 23:34:09.37 ID:pYYw5YzP0
医者「同僚さんが多発する突然死に共通点を見出したのは『雪』です」

男「それは…確か私も聞きました」

医者「では話が早い。それが急速に進行した白内障に近い症状だということも…。
    ああ、そういえばこのお話はさきほどしましたね」

男「ええ…聞きました」

医者「私は…被害者の検死と言いますか…まあ死因特定みたいなことを何件か行ったのですが、
    実はあることに気づいたんです」

男「ある…こと…?」

医者「頭蓋の内側…すなわち脳内に出血を起こして死んでいる、という共通点です」




133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 23:36:13.46 ID:pYYw5YzP0
医者「急速に進行する白内障と脳内出血…何かあるなと思って徹底的に調べました。
    でも、ずっと分からなかった」

男「………」
医者「しかし…ある時、解剖した脳の中であるものを発見したんですよ」

男「それは…?」

医者「…埋もれるように脳と一体化した、『虫』です」




135 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 23:38:23.27 ID:pYYw5YzP0
男「…それはつまりエキノコックスとかそういう…いわゆる寄生虫ですか?」

医者「見たことの無い寄生虫でした。もしかするとそれまでの患者も脳に宿していたのかもしれません」

男「宿主が死ぬと消え去る寄生虫…?」

医者「そんな不思議な寄生虫は聞いたこともありませんがね…」




137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 23:40:59.39 ID:pYYw5YzP0
医者「それから私は、丹念にその寄生虫を生きたまま培養し、あらゆる角度から検証しました」

男「何か分かったんですか…?」

医者「どうやらその寄生虫は、人間の脳内で分泌される快楽物質の類をエサに生きるみたいなんですよ」

男「快楽物質…?」

医者「まあつまり人間がプラスの感情を働かせる時に分泌する物質ってことですよ…これがこの寄生虫の恐ろしいところです」




138 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 23:43:05.69 ID:pYYw5YzP0
医者「つまりね、エサのために無理やり人間の脳をコントロールして快楽物質を分泌させていたんじゃないか、ということです」

男「どうやって…?」

医者「さあ…そこまでは。ただ、この寄生虫の捕食量は尋常ではない。
    恐らく自然分泌では追いつかない気がするんです」

男「…つまり、寄生虫による脳のコントロール?」

医者「ある意味では、ね…」




141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 23:45:17.65 ID:pYYw5YzP0
医者「白内障や突然死との関連性は断定できませんが、
    恐らくこの寄生虫が何らかの理由で脳の破壊活動に回る時に、
    二次的に起こる症例でしょう」

男「………」


『しらばっくれないでください。末期症状のことを言っていたのでしょう?』


医者「現時点で私に分かるのはここまでです。問題は一体なぜこのような奇怪な寄生虫が突然出回り始めたのか…」

男「ありがとうございます。それだけ分かればもう十分です」

医者「そうですか…」

男「1つ聞いてもいいですか?」




142 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 23:47:42.65 ID:pYYw5YzP0
医者「なんでしょう?」

男「昼間、先生が『辛い現実』と『幸せな嘘』といったのはもしかして…」

医者「この寄生虫がもし、快楽物質を得るために、
    宿主に無理やり幻覚や幻聴といった類まで行っていたのだとしたら…
    患者さんが感じている『幸せ』はこの寄生虫の幻に過ぎないのです」

男「それを受容するのか、ということですよね?」

医者「ええ…私は寄生虫の奴隷になるのは『幸せ』だとは思いません」

男「私も同感です」




144 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 23:50:12.03 ID:pYYw5YzP0
-同日夜 駅前-

ザワザワ…ガヤガヤ…

サンタ「ただいまキャンペーンにつき、無料でお菓子を―――」

男「まずは謎の整理だな」

男「恐らく突然死や白内障が新種の寄生虫によるものだというのは間違いないだろう…問題は」

男「誰が、一体何のために、どうやって…」

サンタ「おひとついかがですかー?」

男「ッ!?」




147 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 23:52:39.72 ID:pYYw5YzP0
サンタ「…はい?」

男「ちっ…(別人か…)」

サンタ「え、えっとおひとつ…」

男「すまない、結構だ」

サンタ「あ、はい…すみません」

男「誰が、一体何のために、どうやって…」

サンタ「ただいま無料でお菓子をお配りしていまーす♪」

男「どう…やって……―――ッ!?」




148 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 23:54:50.25 ID:pYYw5YzP0
サンタ「おひとついかがですかー?」

男「………」

サンタ「メリークリスマース♪」

男「…まさか、あのお菓子」

男「…おい!」

サンタ「はいいいッ!?な、なんですかぁ!?」

男「このキャンペーンは一体何のキャンペーンだ?」

サンタ「何のって…見ての通り政府の政策広告キャンペーンの一環ですけど」

男「政策…広告…?」




150 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/22(月) 23:57:02.95 ID:pYYw5YzP0
サンタ「ほ、ほら!お菓子の袋に首相のマニフェスト書いてあるでしょう?
     ただの政策キャンペーンの一環ですってば」

男「お前は…公務員か?」

サンタ「えええッ!?私ただのバイトですよぉ…あ、サンタがこんなこと言っちゃまずいのカナ…?」

男「ま、まさか…寄生虫をばら撒いている奴らは…」

男「そんなこと、あり得るのかよ…!?」




151 名前: ◆K18vdOd.SM :2008/12/22(月) 23:59:05.28 ID:pYYw5YzP0
ピ、ピ、ピ… プルルルルルッ プルルルルルッ

―――はい、もしもし駅前病院です。

男「さきほど訪れた者です。最近駅前でサンタが配っているお菓子を知っていますか?」

―――ああ、さっきの。えっと政策キャンペーンのやつですよね?知ってますよ。
     私も昼間もらいました。

男「大至急、それを調べてください。私の勘が正しければ、もしかすると…」

―――まさか…まさか寄生虫はッ!?

男「大至急、お願い致します…」

ピッ ツーツーツー…

男「………」

男「ちくしょうめがッ!」 ダッ




153 名前: ◆K18vdOd.SM :2008/12/23(火) 00:01:07.48 ID:GgZmsOH70
-同日夜 新聞社-

部下「あ、お疲れ様っス。そういやさっきTVで新しい経済政策が発表されて明日のウチの一面も―――」

男「お前はサンタからもらったお菓子を食ったか?」

部下「ほえ?あ、ああ…あのチョコ菓子っスか?おいしかったですよ。
    男サンの分も残してますから安心―――」

男「ちくしょう!」 ダダッ

部下「…?」




156 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/23(火) 00:03:20.16 ID:GgZmsOH70
男「おい!みんな聞いてくれ!サンタがキャンペーンで配っているお菓子は絶対に食うな!
   触らずそのままゴミ箱に捨てろ!」

ザワッ…

男「いいからそうしろ!絶対だ!食うなよ!?」

部下「食うなよって…もうみんな食べちゃいましたよ?
    男サンの分はありますからそんなにカリカリしなくたって…」

男「食った…のか…ちくしょうめが!」 ダダッ




157 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/23(火) 00:05:29.70 ID:GgZmsOH70
男「落ち着け!今はとにかく被害を最小限に食い止めることだ!
   俺の杞憂ならそれでいい!むしろ…思い過ごしであってくれ…頼む!」

プルルルルルッ プルルルルルッ

男「ケータイ!?病院からかッ!?はい、もしもし!?」

―――私です。お菓子を調べてみました。最悪の事態です。

男「…ま、まさか」

―――このお菓子の中に1mmに満たない線虫のようなものが入っています。

恐らくは…。

男「バ、バカな…」

―――これはもはや悪魔の所業です。目的は分かりませんが、もし政府の主導であるならば…何ということだ…!!

男「わ、分かりました。とりあえず―――」

―――なんだ!?誰だね君たちはッ!?ちょっ…ぬぐあッ!?」 ドガシャアア




159 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/23(火) 00:07:18.76 ID:GgZmsOH70
男「もしもし!?どうされたんですかッ!?ちょっとッ!?」

―――止めなさいッ!止め…何を…ぎゃあああああああああッ!!!

ブチッ ツーツーツー…

男「もしもし!?返事をしてください!もしもし!?」

ザリッ

サンタ「…電話先の人はもう電話に出られないそうです」

男「ッ!?」




161 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/23(火) 00:09:05.68 ID:GgZmsOH70
サンタ「ふふっ…やはり昼間貴方を殺さなくて正解だったみたいですね」

男「なんだと…?」

サンタ「知られちゃ困るんですよ。泳がしてまとめて消す作戦はどうやら上手くいったようです」

男「ちっ…」

サンタ「さあ、そろそろ貴方は危険分子だ。申し訳ありませんが、消えていただきましょう」

男「貴様は政府の人間か?なぜだ!?何のためにこんな真似をしているッ!?」

サンタ「言ったでしょう?方法論だと」




162 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/23(火) 00:11:21.22 ID:GgZmsOH70
サンタ「つい数年前まで国家財政は最悪の状況だった。
     サブプライム問題に端を発した世界恐慌に愚策ばかりで自滅する政策…」

男「国家財政、だと…?」

サンタ「かつて第二次世界大戦の敗戦国から驚異的な成長を遂げたわが国を支えたのは何です?」

男「………」

サンタ「国民の精神力ですよ。強大な不景気を前にもはや政府に出来ることなどない。
     国民が奴隷のように働いたあの時代を取り戻すことがわが国の復活への第1歩なのですよ」




163 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/23(火) 00:13:28.80 ID:GgZmsOH70
サンタ「ところがバブルに踊らされた国民の精神など既に脆弱の極みへと堕してしまった。
     もはや国民の自主性などあてになりません」

男「ま、まさか…」

サンタ「実に便利な寄生虫、そう思いませんか?宿主の脳内でひたすら快楽物質を作り出す生命体。
     かつての国民精神を否応なしに取り戻す最高のパートナー、違いませんか?」

男「…っ」

サンタ「結果、わが国の景気はたったの2年で驚くべき回復を遂げた。
     常に快楽を感じ続けることをプログラムされた国民になるだけで、
     社会はこんなにも向上するのです」




166 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/23(火) 00:15:40.22 ID:GgZmsOH70
サンタ「この寄生虫はね、快楽物質を生み出すためなら脳内であらゆることを行います。
     幻覚、幻聴、宿主にとって『幸せな虚構』を五感を通じてひたすら創り出すんですよ」

男「じゃあ、あの少女も、上司も…」

サンタ「死んだ人さえ、その人の中でのみ蘇る…我々の研究ではそういった結果が出ています」

男「そんな…そんなことが許されるわけ…!」

サンタ「…『幸せ』とは何ですか?」




168 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/23(火) 00:18:03.06 ID:GgZmsOH70
男「なんだと…?」
サンタ「いいじゃないですか。たかだか寄生虫を宿すだけで何をしても楽しくて、
     社会全体が改善される…何が問題なのですか?」

男「しかし実際に死んだ人がッ!」

サンタ「2億に迫ろうという日本国民からたかが数百人死んだところで何の問題があるのですか?」

男「…ッ」




169 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/23(火) 00:20:38.72 ID:GgZmsOH70
サンタ「この寄生虫をもってしても負の感情が勝る場合、寄生虫は幻覚とともに宿主を殺してしまいます」

男「………」

サンタ「しかしこれは我々にとっても都合がいい。
     国に無益な民に血税など投入する必要はありますまい」

男「間違っている!そんなのは絶対に―――」

サンタ「…ほう、ならば貴方はこう言うのですね。『幸せな嘘』より『辛い現実』を選ぶと…」




174 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/23(火) 00:32:53.81 ID:GgZmsOH70
男「当然だろうッ!?これでも新聞記者だ!真実こそが正義だろうッ!?」

サンタ「…まだ、分からないのですか?」

男「何がだ!?貴様らの狂った考え方なんか理解できるはずが―――」

サンタ「違いますよ。あなた自身のことです」

男「な…に…?」

サンタ「あなたは…




        まだ自分の目が『真っ白』であることに気づかないのですか?」




177 名前:猿うぜえ…でも”復帰”早かった :2008/12/23(火) 00:35:56.33 ID:GgZmsOH70
男「…なに?」
サンタ「ふはははははははッ!今頃お気づきになられましたか!
     これは愉快だ!無様ですな」

男「…そんな…!?」 ダッ

サンタ「今頃走ってももう遅い。貴方も所詮我々の手のひらの上、そういうことだッ!
     くははははははははははッ」

男「嘘だ…嘘だ!」




180 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/23(火) 00:39:09.89 ID:GgZmsOH70
-同日深夜 駅前-

男「はあ…はあ…」 タタタタタタタタッ

男「ちくしょう…なんだってこんなに寒いんだよッ!?」

―――…。

男「ちっ…おまけに雪まで降ってきやがったッ!」

男「信じない…絶対に信じないッ!」 ダッ




183 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/23(火) 00:41:21.33 ID:GgZmsOH70
男「―――ッ!」

―――イヴの夜を楽しむ人たちで溢れかえる繁華街。

男「―――ッ!」

―――誰もが笑顔で、誰もが幸せそうで。

男「はあ…はあ…!」

―――1年に1度の、サンタからの贈り物。

男「ちくしょう…ちくしょうがッ!!」

―――誰もがそれを悪夢だと気づいていない。




186 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/23(火) 00:43:17.64 ID:GgZmsOH70
―――幸せな悪夢を誰が悪夢だと思うのだろう。
     夢が覚めて欲しいと誰が思うのだろう。

男「…違う!そんなの絶対に間違っているッ!」

―――真っ白な目は、決して現実を写さない。

男「絶対に…俺は絶対にそんなことを…!!」

―――ただひたすら、人々はクリスマスに夢を見る。




187 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/23(火) 00:45:55.07 ID:GgZmsOH70
-25日早朝 女自宅-

男「はあ…はあ…」

ピンポーン ピンポーン

男「ちくしょう!出て…出てくれッ!!」

―――はい?どちら様でしょうか。

男「お、男ですッ!え、えっと…」

―――男…さん?どうして…。

男「女のお母様ですか!?すみません、開けていただけますか!?」




190 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/23(火) 00:48:12.63 ID:GgZmsOH70
ガチャッ

女母「…と、突然どうされたんですか」

男「すみません、今は説明している暇はないんです!女さんはどこに!?」

女母「どこにって…あ、ちょっと!」

男「上がらせてもらいますね!」 ダダッ




194 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/23(火) 00:50:16.56 ID:GgZmsOH70
男「おいッ!?女、どこにいるんだッ!?」

男「いるんだろッ!?おい、どこに―――」

男「あそこ…明かりがもれてる…!」 ダッ

バタンッ

男「おい、女―――!」

男「………」

ドサッ

男「バカな…嘘だろ…な、何だよこれ…」




―――遺影の中の『女』は静かに微笑むばかりだった。




200 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/23(火) 00:53:12.67 ID:GgZmsOH70
男「な、何だよこれ…だって昨日まで…ずっと…」

女母「…突然どうされたんですか?」

男「どういうことですッ!?女は…女は一体どこに…ッ!?」

女母「何を…おっしゃっているのですか?娘は…娘は2年前のクリスマスに亡くなったでしょう?」

―――『雪』は部屋の中まで積もり始めた。




202 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/23(火) 00:55:09.42 ID:GgZmsOH70
男「…嘘だ。そんなの…だって…だって!」

男「死んだのは…本当に死んだのは…」

―――本当はずっと『気づいていた』のかもしれない。

男「本当に死んだのは…!!」

―――遺影はなぜか、偽物に見えて仕方がなかった。




204 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/23(火) 00:57:17.65 ID:GgZmsOH70
-同日昼頃 新聞社-

―――しんしんと雪が降る。

警備員「しつこいやつだなッ!誰だよてめえは!社員証もないやつは入れねえよ」 ドカッ

男「うぐっ…がはっ」

―――何も見えない。

男「はあ…はあ…」

―――どこまでが現実で、どこまでが夢なのか。

男「…ちっ」

―――お菓子を配るサンタも、発狂した上司も。

男「…っ」

―――暗殺された医者も、寄生虫に犯された同僚も。




210 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/23(火) 00:59:49.77 ID:GgZmsOH70
-駅前-

駅前モニター「依然として『不況』が続く中で今年もクリスマスが―――」

―――謀略を企てる政府も。それを暴こうとした新聞記者も。

男「……ちくしょう」 ドカッ

―――かりそめの恋人さえも。

男「グスッ…寒い…」

―――全部、どこにもいない。

男「…女」




215 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/23(火) 01:02:30.23 ID:GgZmsOH70
男「はあ…『幸せな嘘』より『辛い現実』か…」

―――『幸せな嘘』は…何よりも辛いから。

男「…生きていくことなんて…もう」

―――俺は、死んでしまう方がいい。

ザッ

男「…ッ!?」

―――気がつくと、目前には『あのサンタ』が立っていた。




219 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/23(火) 01:05:36.71 ID:GgZmsOH70
サンタ「やあ、気分はどうかね?」

男「アンタ…政府の…」

サンタ「ふむ、真実を知る君の深層心理という意味ではあながち政府という表現は間違っていないかもな?」

男「何を…しにきた?」

サンタ「そんなに傷ついても…2年かけても…それでも君は『辛い現実』を選んだ」

男「…ああ、どうやらそうらしい」




223 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/23(火) 01:07:22.82 ID:GgZmsOH70
サンタ「素晴らしいクリスマスだ。そう思わないかね?」

男「………」

サンタ「…なぜ、君は『寄生虫』に気づいたのだと思う?」

男「ずっと気づいていた…違うか?」

サンタ「冴えているね、素晴らしい解答だ」




232 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/23(火) 01:09:25.05 ID:GgZmsOH70
サンタ「さあ、行こうか」

男「行こうって…どこへ…?」

サンタ「周りを見てみなさい」

男「周り…?」

―――気がつくと、周囲は一面の雪の世界。

男「ど、どういうことだ…?」

―――サンタ…は?




245 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/23(火) 01:11:27.91 ID:GgZmsOH70
男「まあ、いいか…」

―――どこか遠くで音がする。

男「…行くか」

―――地鳴りのような衝撃と破裂音。運命の轟音が遠い過去で響く。

男「もう、いいんだ」

―――白い世界を歩き出す。

男「さようなら、女」

―――たぶん、これが。

男「また、いつかどこかで」

―――俺の望んだサンタからの贈り物。


―――――
―――





250 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/23(火) 01:13:31.24 ID:GgZmsOH70
-エピローグ 12月23日-

医者「…ご臨終です」

女「そう、ですか…」

医者「…安らかなお顔ですね」

女「彼は…幸せな最期だったのでしょうか」

医者「おそらくは…」

女「ずっと…死にたがっていたように思うんです」




253 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/23(火) 01:15:34.90 ID:GgZmsOH70
医者「そうかもしれませんね。所詮『寄生虫』による延命など…ただのまやかしでしかない」

女「いえ、それは違います。『寄生虫』延命措置がなければ…たぶんこの安らかなな顔は得られなかったはずですから」

医者「ふむ、どうやら幻覚作用は真実のようですしね…でも、彼はその安らかな夢を本能的に拒否してしまった」

女「…気づいたんだと思います。夢だ、と…」




254 名前:あと8レス :2008/12/23(火) 01:17:48.93 ID:GgZmsOH70
医者「植物状態である彼が、ですか?」

女「なぜなのかは分かりません。でも…そんな気がします」

医者「一昨日から突然脳波が乱れ始めた。2年間完璧に機能していた『寄生虫』だったのだが…」

女「私のプレゼントかな…?」

医者「…え?」

女「彼、チョコレート好きだったから」

医者「ああ、一昨日持ってこられた…そういえばあの瞬間からでしたね、容態が変わったのは」




256 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/23(火) 01:19:55.54 ID:GgZmsOH70
女「彼の目、元に戻りましたねですね…」

医者「副作用の白内障だけは抑えられないと思っていましたが…一体なぜ死の間際に…?」

女「たぶん彼は真実を見たんだと思います…」

医者「は、はあ…」




258 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/23(火) 01:22:03.43 ID:GgZmsOH70
医者「ではそろそろ…」

女「バイバイ、男クン…グスッ」

医者「………」

女「ごめんね…ヒグッ…ごめんね男クン…私のせいでトラックに…!」

医者「…さあ」

女「―――――ッ!!」


―――――
―――





260 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/23(火) 01:24:32.18 ID:GgZmsOH70
医者「…ふう」

政府関係者「で、どうでした?被験者の様子は」

医者「聞いていたんだろう?あの『寄生虫』は完璧だ」

政府関係者「やはり…快楽物質の関連で?」

医者「植物状態の患者の脳波からしかデータは取れていないが…間違いなく機能する」

政府関係者「ふふっ…そうですか」




264 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/23(火) 01:27:08.30 ID:GgZmsOH70
医者「本当に…やるのか?」

政府関係者「もちろんです。総理の了解も得ていますから」

医者「えげつない行為だ」

政府関係者「止むを得ませんね…日本の財政基盤を立て直すためですから」

医者「お前らのことだ、どうせ今日死んだ2年前のトラック事故の患者だって…」

政府関係者「彼は知りすぎたんです…消すほかありません。
         しかしまさか自分が暴き出した謀略の第一の犠牲者になるとは皮肉なものです」




266 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/23(火) 01:29:17.15 ID:GgZmsOH70
医者「…間もなく始まる。寄生虫による支配が…」

政府関係者「明日から主要各都市でばら撒く予定です」

医者「とんでもないクリスマスプレゼントだな」

政府関係者「わが国の新たな歴史の始まり、とも言うべきでしょうか」

医者「寄生虫による奴隷の歴史だ、勘違いするな」

政府関係者「ふん、何とでも言ってください。
        所詮は勝った者が勝ちです、綺麗事など必要はない」




268 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/23(火) 01:31:35.35 ID:GgZmsOH70
医者「…なあ、幸せとは何だろうね?」

政府関係者「何の話です?」

医者「寄生虫だろうがなんだろうが、私には幸せというものがよく分からない」

政府関係者「意図が見えないのですがね…」

医者「アンタにとっては国、さっきの女性にとっては死んだ新聞記者…それぞれの幸せの形だ…しかし」

政府関係者「…しかし?」

医者「どれも儚いものばかりだ。いもしないサンタクロースに願いをこめるように」

政府関係者「………」

医者「所詮幸せなどそんなものだ…不幸と表裏一体の砂上の楼閣…違うか?」

政府関係者「…寄生虫を正当化するとそうなる、と?」

医者「ふん、そうは言っていない。ただ…サンタがいると信じる幸せとサンタがいないと思い知らされる幸せは同じではない、ということだ」




269 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/23(火) 01:33:47.04 ID:GgZmsOH70
政府関係者「貴方のおっしゃりたいことは分かりません…失礼します」 パタン

医者「分からんでいいさ…」

医者「…ふう」

医者「なあ、新聞記者さんよ…アンタはどんな思いで生きながらえることを止めたんだ?」

医者「アンタは寄生虫の支配に勝ったんだ…それが不幸だと分かっていても」

医者「その矛盾を乗り越えたアンタは…たぶん『幸せ』だよ」





医者「…メリークリスマス」




fin




274 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/23(火) 01:37:59.70 ID:GgZmsOH70
ここまで長々と糞スレに付き合ってくれてありがとう。

今回は展開重視のSF物を狙ってみた。しかもあの「世にも奇妙な物語」を強く意識して作った。
正直ストーリーが荒唐無稽すぎてどーなのかという感じではあるが、まあ…ありっちゃありかー的に温かく捉えてくれると幸いである。

発想の原点は「サンタが何を持ってくると面白いか」というところ。
で、ある日「サンタが寄生虫をばら撒いたらこええな」と思ってそのままパラサイト・イヴ的な展開を練ってみた。
しかしそれじゃあなんか面白くないということで、ドンデン返しを仕込んでみたり、幸せを哲学してみたりとごちゃ混ぜでやってみたけど…。
ちょっと過積載で破綻しかけなので反省点は多い。期待してくれた方々、申し訳ない。

とはいえ後書き含めて16000字108レスは個人的にとても楽しかった。
今までで1番の尺となった。記念すべき10作目にはちょうど良かった気がする。

なお、物語中には説明不足ゆえの謎がたくさん残されている。一応答えは考えているけど(なんで夢の中では女が死んでいたのか、そもそも夢は何だったのかなど)、
読者の皆さんのご想像にお任せということで…ごめんなさい。

また何か書いたら読んでやってくれ。じゃあな、おやすみ(´・ω・`)ノシ




 


275 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/12/23(火) 01:39:10.33 ID:7hE34kfD0
おつかれー


276 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/12/23(火) 01:40:08.11 ID:tM1BmUmlO
>>274
次も楽しみにするよ
ノン


277 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/12/23(火) 01:45:01.30 ID:qCudqrntO


会話文だけでここまでやれたら大したもんだ


278 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/12/23(火) 02:13:06.43 ID:oBg8H0Qd0


279 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/12/23(火) 02:50:24.33 ID:RMIdA892O
いつもながら乙


280 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/12/23(火) 03:23:05.20 ID:eIxP7erLO


281 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/12/23(火) 03:30:56.01 ID:WPSAASyK0
しえん


282 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/12/23(火) 03:58:12.88 ID:l+GoHhln0
やっと読み終わりました!乙です!


283 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/12/23(火) 06:04:25.46 ID:OtLh1B5u0
こういう展開になるとは思わなかった


285 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/12/23(火) 09:25:03.43 ID:94gtgB0oO
よかった


286 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2008/12/23(火) 09:30:09.52 ID:jxVEERcF0


287 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/12/23(火) 09:36:05.42 ID:DfbTFBy90

面白かった


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[ 2008/12/25 17:18 ] 超王道ジャンル | TB(0) | CM(0)
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