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ジャンヌ速報 しんのすけ「バイオハザードが 発生したゾ」3

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しんのすけ「バイオハザードが 発生したゾ」3 




1 名前: :2008/12/31(水) 02:38:43.46 ID:zYeEAzWw0

前回までのあらすじ
デビットの突っ込みスキルが、鍛えられる一方なのだった




しんのすけ「バイオハザードが 発生したゾ」1
http://newsvipblog.blog57.fc2.com/blog-entry-1217.html
しんのすけ「バイオハザードが 発生したゾ」2
http://newsvipblog.blog57.fc2.com/blog-entry-1218.html
しんのすけ「バイオハザードが 発生したゾ」


2 名前: :2008/12/31(水) 02:40:34.74 ID:zYeEAzWw0
夜が訪れた。

アンブレラのアフターフォローは完璧なのは間違い無い。
最初のアンデッドが『変質者だと思われていた時点』からすでに彼らは情報機密化に勤め、ものの数時間で春日部の閉鎖を完了してしまった。

検問に辿り着いた人々は脱出を許されず、確実な死が待ち構えている春日部へと押し返される。
この春日部に安全な場所なんてもはや無くなったのだから、当然安全な場所に辿り着けた者などはいるはずも無い。
閉鎖前に脱出できたとしても、『二度と戻らない』事情聴取へと連れて行かれるだけだった。

もはや街の外に動く物は殆ど見当たらない。
時々、獲物の匂いにつられたアンデッドが一部の民家や施設に群がっていくのが確認できるだけ。
彼らが愛した春日部は、デシリットル単位のウイルスによって、ゴーストタウンと化したのだった。

すでに、ひろし達が最初のアンデッドと出会ってからすでに半日が経過していた。






4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/31(水) 02:42:36.54 ID:zYeEAzWw0




「ああああああ あ あ  あ あああ あ!!!」




突然の金切り声。
それは、ひまわり組で眠っていた彼らを起こすには十分すぎるものだった。

風間「あ! あ、あ、あ、あひあ――――!! マ、マ、マ……」
シンディ「カザマ君!」
風間「ママが! ママが! ママが、ママががあああああああ」

布団を足で蹴っ飛ばして、短い四肢を精一杯バタつかせる風間。
そんな彼に真っ先に駆けつけるのは友達でも、先生達でもなくシンディだった。
抱きかかえた直後、すぐに彼が下着を濡らしている事に気付いたがそんな事は構わない。





6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/31(水) 02:44:25.40 ID:zYeEAzWw0
風間「あ、あ、あ、来なっ来なっいで、来ないっで!」
シンディ「大丈夫、大丈夫よ」
風間「誰か、だっだれっか、居てよ! 居て、居て、いてっひ、わ!!」
シンディ「ここに居るわ……安心して」

変わらない力でやさしく抱きしめ、頭を撫で付ける。
彼女の胸の中で、少しずつカンシャクが収まっていく。

風間「うぇぇ、グズ……グズッ……あぁぁ、グズ……あぁぁ……」

………………

よしなが「ごめんなさいね、こんな時間に起こしちゃって」
シンディ「いえ、大丈夫です。どうせ殆ど眠れませんから……」
よしなが「あら……まだ若いんだから、たまにはゆっくり休んだ方がいいわよ。
     その子は私にまかせてくれれば……」
シンディ「申し訳ありません、もうちょっとこのまま……」
まつざか「大丈夫なの? あなただって早く着替えないと、風邪ひいちゃうじゃない」




8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/31(水) 02:47:17.91 ID:zYeEAzWw0
泣きつかれたのか、安心したのか、風間はシンディの胸の中で寝息を立て始めた。

起きてしまった他の園児の相手は、父兄や上尾先生にまかせて、二人はシンディと風間についている。

まつざか「それにしても、随分と子供の扱いが上手いのね」
シンディ「私のお母さんが保母さんをやってたんです。それで手伝わされて、そこで色々覚えました」
まつざか「へぇ……大変だったでしょ? 毎日毎日悪ガキ共の相手で」
シンディ「はい。……でも、この子達の未来を作るお手伝いになるんだって思うと、不思議とやる気が出て……
     それで、私も大人になったらお母さんみたいな仕事につきたいって。
     おかしいですよね?」

多少、はにかむようにしてシンディは笑った。

よしなが「そんな事ないわ。 そうやってお父さんお母さんに憧れるっていうのはいい事よとても。私だってそうだったんだから」
シンディ「クスッ……あなたも同じなんですか?」
まつざか「あら、私もよ」
シンディ「実を言うとジョージやジムもなんです」




10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/31(水) 02:49:10.47 ID:zYeEAzWw0
ちなみにこの場にはいないケビンの父親も警察官であり、彼もまた幼少時父親に憧れて警察官になったタチである。
つまり彼らのメンバーの大半は、何時かは親の職業に憧れソレを目指したのだ。
最も……

シンディ「お母さんが身体を壊したりして、色々あって結局諦めちゃいましたけどね……」

アリッサなどはそれが馬鹿馬鹿しいように思えて、ジムは挫折、
それぞれ色々な理由で生き方を変えてしまい、実現したのはケビンと、今は日本で診療所を開いているジョージだけなのだった。

よしなが「ねぇあなた」
シンディ「はい?」
よしなが「この事が解決したら、教員になって私達の幼稚園に入らない」
まつざか「あら、たまにはいいアイデア出すのね」
シンディ「?」
よしなが「たまには、は余計よ。ねぇ、いいでしょ?
     あなただったら、きっと子供に好かれるわ」

突然の申し出に、思わず戸惑ってしまう。

シンディ「ハハ、考えておきます」





11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/31(水) 02:52:59.84 ID:zYeEAzWw0
適当に誤魔化す事にした。
もう一度大学に入りなおすだけの金銭的余裕何て無いし、そもそも子供好きというだけで続けられるものか?
幼稚園教員なんて自分に向く職業などとは……

そう思った所で、いきなり上尾先生が傍らに立っていた。

上尾「あの、その……師匠!!」
シンディ「What?」
まつざか・よしなが「「ね?」」

ヨーコ「私は空気」

………………

案外目指してもいいかもしれない、そんな事を約一名が思っている頃。
幼稚園の裏口付近にあるマンホールを囲う3人の人影があった。

アリッサ「ホントに、ここが外に繋がってるの?」
ジム「っていうかまた下水? このズボン200ドルもしたんだよ」
園長「ええ……ですが」




13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/31(水) 02:54:26.01 ID:zYeEAzWw0
柵を乗り越えてきそうなアンデッドに怯えながらも、園長は必死に言葉を紡ぐ。

園長「本当に大丈夫なんですか? 助けを呼んでくるなら私も」
アリッサ「あなたはいいわよ(顔怖いし)。本当なら一人でも良かったんだけどね」
ジム「大丈夫だって、アンタはここに居てよ(顔怖いから)」

アリッサ「それに、イザってなったらコイツがあるわ」
園長「ひえ」
ジム「うわお!」

二人ともそれぞれ驚きの声をあげる。
アリッサが取り出したのは、こんな夜中にも黒光りする拳銃だった。
この国にはあまりに不釣合いと言う事では、ケビンのソレと同じだ。
違うのは、アリッサの場合は完全な密輸で持ってきたと言う事だが。

アリッサ「じゃあ、行って来るわ」
ジム「時間になったらちゃんと開けてくれよ~」

そして二人は、いまだ唖然としている園長を置いて、マンホールへと消えていった。

…………………




14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/31(水) 02:58:56.67 ID:zYeEAzWw0
あれから、逃げるように園長は建物の中に入った。

園長「はぁ……」

廊下を歩きながら、肩にズッシリとした重みを感じる。
この事態が発生した時から、彼は幼稚園から一歩も出てはいない。
そのためアンデッドと直接接触するきっかけなど無く、どこか非現実めいた物に覚えていたのだ。

園長(あれ、ホンモノですよね……)

人間の進化とは、決まって大量生産化か効率化に分けられる。
そして、拳銃はそれの後者にあたる。
それを使う方法は一つ、弾を入れる、狙う、指を『チョッピリ』動かす。
それで終わりだ、人の命が簡単に奪われる。
その人がどんな善人でも、たとえ愛する人がいても、何の関係も無い。

園長は、人類の進化は必ずしもいい事だけでは無いと思う。
実際拳銃の開発は、人の命をトコトン軽くする事に成功した事と同義だ。
大量生産化にあたる、原爆でも……。
人の進化、何かを開発する事は、時として『何かを壊す事が便利になる』事でもあるのだ。

もちろん、園長がそんな難しい事を考えているわけでは無い。
怖かった。
自分が、もう命のトコトン軽くなった世界に足を踏み入れた事が。
もしかしたら、自分や愛する妻、同僚の先生方や園児、田舎の両親……。
彼らだって、状況が揃えばあっさりと……。




16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/31(水) 03:00:23.77 ID:zYeEAzWw0
園長(やめましょう)

意識が遠くなるのを押さえ、園長は本来の目的を思い出す。
そこでようやく、保険室の扉を通り過ぎているのに気付いた。

そうだ、自分はジョージ先生にお礼を言おうとここに来たんだ。
迷惑かもしれないが、それでも何もしないなんて冷たいだろう。
それに、今後の事も話した方がいい。

彼は、やけに重たいノブを回した。


ギィィィィィ ……


………………





18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/31(水) 03:02:42.39 ID:zYeEAzWw0
明かりの消えたリビングに、ケビンだけが目を光らせている。
さっきの騒動で、最終的にデビットから寝ずの番を押し付けられてしまった。
まぁ眉間に穴があくよりかはマシだろう。
それに、警察時代から徹夜なんてよくあった事だ(主に始末書で)。
明け方に少し寝れば集中力が途切れる事は無いだろう。

とは言っても、部屋にいるのはしんのすけとひろし、そしてデビットだけだ。
みさえはひまわりを落ち着けたいと、別室にいる。
まぁ、アイツ等にとっちゃ俺たちゃ部外者だ。
病気で弱った娘を信用できるか微妙な連中と一緒にしたくないって気持ちも分からないでも無い。

ムクリ

ケビン「あん?」

突然、しんのすけが起き上がって寝ぼけ眼を擦る。

しんのすけ「…………おトイレ~」

半分寝ているのだろう。
その足取りは右へ左へとふらついている。
街中を歩いたら、ゾンビと間違えられるかもしれない。




19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/31(水) 03:04:03.73 ID:zYeEAzWw0
ガチャ
しんのすけ「う~トイレトイレ」
ケビン「ストップストップ。
    しんのすけ、お前の世間じゃトイレはタンスの中なのか?」

しんのすけの身体の向きを変え、廊下への扉を開けてやる。
言葉を理解してくれたのか、ちゃんと言われた方向に進んでくれた。

ガチャ
ケビン「そこは風呂場だ」
ガチャガチャ、ガチャガチャ
ケビン「そこは玄関だ」
カチャ
ケビン「それはトイレーン・P・マクサートのシングルCDだ」
ケビン
ガチャ「それは俺だ……あれ?」

ケビンから注意を受けるたび、目を開けながら方向転換をする。
てかコイツ、ホントは起きてるんじゃね? と思ったりした。
まぁ彼は彼で面白がってるのだが。




20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/31(水) 03:04:43.40 ID:zYeEAzWw0

ガチャ
ケビン「あっそこは……」

一瞬注意が遅れてしまったためか、しんのすけはそのまま中へと進入してしまう。

ケビン「オイ、戻れしんのすけ。そっちはトイレじゃないぞ!」
しんのすけ「……お」

大きめの声を出されて、ようやく我に返った。

………………




22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/31(水) 03:08:01.83 ID:zYeEAzWw0
ジョージ「…………」うつら うつら

目の前で、ジョージは椅子に座りながら船をこいでいる。
さすがに、今日一日で疲れてしまったのだろう。
無理をさせすぎてしまった。

園長「…………」

何故だか、安堵感が沸いた。
そうだ、人の命が軽くなっているなんて言ったけど、この人は必死に子供達を助けようとしてくれた。
命の重さを、自分ですら深く考えていなかったのに、それを心がけてくれる人はいるのだ。
そう思うと、先ほどから肩をしばりつけていた何かが、アッサリと解けた気がした。






24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/31(水) 03:09:21.90 ID:zYeEAzWw0
シーツでもかけて、ゆっくり休ませてあげよう。
園長は、開いているベッドへと駆け寄る。

ゴソゴソ…
ゴソゴソ……

園長「!」

どうやら、子供を一人起こしてしまったらしい。
ベッドの中で、やけに大きな塊が動いている。




27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/31(水) 03:11:11.99 ID:zYeEAzWw0
園長(ホントだめですね……私って)

目的を果たしたら、早く教室に戻ろう。
そう思い、足音を出来るだけ立てないように後ろへ引いた。

シーツが、ゆっくりと落ちた。

そこにあったのは、少し三角がかった特徴ある坊主頭……佐藤マサオ。

マサオ「ヴ……」

何かを租借している口からは、何か赤黒い物が見えた。
それにしても何で、マサオ君は顔の半分が赤いのだろう?
全身が、血で汚れているのだろう?

園長「…………へ?」





32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/31(水) 03:13:42.68 ID:zYeEAzWw0
園長「…………へ?」

もう、訳が分からない。
シーツの下には、もう一人いた。
薔薇組の女の子で、名前はたしか花子だっただろうか?
顔の半分がグチャグチャになっていて、名前が分からない。

もう、訳が分からない。

……………………

しんのすけ「母ちゃん」
みさえ「くかー」
しんのすけ「ダッシュ妖怪オバタリアン」
みさえ「スピー」

さすがに一日あって疲れたのだろう。
壁によりかかり、グッタリと寝ている。
見ると、シーツに包まれひまわりもまだ寝ている。




39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/31(水) 03:18:01.56 ID:zYeEAzWw0
>>35 実はゲーム版と劇場版の中間に位置する、パラレルワールドなのです

しんのすけ「もー、オラがいないとダメなんだからー」

枕を持ってきてあげないと、風邪ひいちゃうゾ。

そう思って、しんのすけは余っている枕は無いかと、ひまわりが寝ている唯一のベッドに向けて歩く。


その瞬間、ひまわりが目を開けた。

しんのすけ「…………ひま?」

様子がおかしい。すぐにそう思った。
しんのすけの知るひまわりの目は、いつも何か面白いものは無いかなとクリクリ動く、愛らしい目だった。
彼を見つめる時、ひまわりは『次は何をするのかな、次は何をするのかな』と言葉は無くとも伝わってくる、
キラキラとした目で見つめてくれた。




44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/31(水) 03:20:37.70 ID:zYeEAzWw0

それが、今はもう濁っている。
しんのすけを見つめたまま、何のリアクションも起こさないのは、
まるで彼が何なのかを判別しているように思えた。

ひまわり「あ……あぁ……」

やがて、ひまわりはしんのすけにゆっくり手を伸ばす。

ケビン「おいしんのすけ、どうした?」
しんのすけ「ひまわりが……?」

ひまわり「あぁ、あぁ……」

その小さい手がしんのすけの頬に触れる。



体温は、もう無かった。




45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/31(水) 03:20:53.24 ID:zYeEAzWw0
……………………


それはもう、死んでいた。




48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/31(水) 03:22:05.12 ID:zYeEAzWw0
ここいらで寝ます
良い年末を




50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/12/31(水) 03:23:16.12 ID:rcsK4DtiO
早っ



よいお年を



 


55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2008/12/31(水) 03:25:24.33 ID:M7Dm1p0OO
>>48乙
良い御年を



 


93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/12/31(水) 15:55:36.47 ID:l+GF+ruTO




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[ 2009/01/05 20:53 ] クレヨンしんちゃん | TB(0) | CM(1)
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[ 2011/03/30 21:52 ] [ 編集 ]
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2008年11月2日ブログ開始
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